ChatGPTでスクレイピングはできる?手順・リスク・代替案を徹底解説

押さえておきたいポイント
  • ChatGPTを活用したスクレイピング用のコード生成によりWebデータ収集を効率化
  • 利用規約・著作権・ハルシネーションの3リスクを把握してからの実践が必須
  • コードが書けない場合はAPIや専用ノーコードツールへの切り替えが有効

ChatGPTは本格的なスクレイピングはできませんが、Pythonコードを生成する形でデータ収集の効率を上げられます。とはいえ「実際にどうやるの?」「違法にならない?」と疑問を抱えている方も多いはずです。

この記事では、ChatGPTを活用したスクレイピングの手順・リスク・代替手段を紹介します。最後まで読めば、自分のプランや技術レベルに合った方法を選べるようになります。

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ChatGPTはスクレイピングもできる?

スクレイピングとは、Webサイトに表示されているテキストやデータを自動で収集する技術のことです。ChatGPTには標準でWebブラウジング機能が搭載されており、ページ内容を確認することはできますが、本格的なスクレイピングはできません。

ただし、スクレイピングに必要なPythonコードを生成・修正してもらうことで、効率的にデータ収集を進められます。ChatGPTにコードを書いてもらい、実際のスクレイピング実行は自分のPython環境で行うのが基本的な使い方です。

以前はプラグイン「Scraper」を使ってブラウザ上から直接スクレイピングできましたが、2024年4月のプラグイン機能終了により現在は使用できません。現在はコード生成を通じた活用が主流です。

ChatGPT APIにおけるPhytonの活用事例について詳しく知りたい方は、下記の記事をあわせてご確認ください。

ChatGPTを活用したWebスクレイピングの方法

ChatGPTを使ったスクレイピングは、コードを自分で書く必要はありませんが、ChatGPTへの指示の品質がそのまま結果に直結します。

STEP
対象サイトのrobots.txtを確認

robots.txtとは、そのWebサイトがプログラムによる自動アクセスをどこまで許可しているかを記したファイルです。スクレイピングを始める前に、対象サイトのURLの末尾に「/robots.txt」を付けたページにアクセスして確認しましょう。

weel.co.jpのrobots.txtのアドレスバー
参考:https://weel.co.jp/robots.txt
STEP
取得したい情報を整理

「どのURLから」「何の項目を」「どの形式で」出力したいかを事前に整理します。この3点が明確になるほど、ChatGPTが生成するコードの精度が上がります。

STEP
ChatGPTにプロンプトを入力してコードを生成

以下のテンプレートを参考に、条件を揃えてプロンプトを入力してください。

ChatGPTでスクレイピングコードを生成するためのプロンプト入力画面
STEP
生成されたコードをPython環境で実行

ChatGPTが書いたコードをコピーして、Python環境(PCのターミナルやブラウザだけで使えるGoogle Colaboratoryなど)で実行します。実行前に、スクレイピングに必要な「requests」と「BeautifulSoup」という部品を「pip install requests beautifulsoup4」というコマンドでインストールしておきます。

STEP
エラーが出たらエラー文をChatGPTに貼って修正

エラーが出た場合は、エラー文をコピーしてChatGPTに貼り付け「このエラーを修正してください」と伝えるだけです。

5ステップを進めることで、コードを書けない方でもスクレイピングを実現できます。

実際にChatGPTをスクレイピングに使ってみた!

ここでは、前章のステップに従い、実際に自社サイトのChatGPTに関する記事をスクレイピングした手順を紹介します。

WEELのChatGPT解説記事

まず、robots.txtをつけたページにアクセスしたところ、以下の画面が表示されました。

https://weel.co.jp/robots.txt

タイトル:image_Search screen for weel.co.jp’s robots.txt「Disallow」がアクセスを禁止している部分です。上記の場合「/wp-admin/」と記載されており、WordPress管理画面へのアクセスを禁止しています。

次に、ChatGPTを起動し、前章のプロンプトを参考にコードを生成するよう指示しました。

ChatGPTを活用したスクレイピングコード生成結果

生成されたコードをコピーしたら「Google Colaboratory」を開いて「ノートブックを新規作成」を選択します。

Google Colaboratoryトップ画面

続いて、最初のセルに「!pip install requests beautifulsoup4」と入力し、左側の再生ボタンをクリックしてライブラリをインストールします。

Google Colaboratoryでのライブラリ追加

インストールできたら「+コード」をクリックしてセルを追加し、先ほどChatGPTで生成したコードを貼り付けて実行しましょう。

Google Colaboratoryでのスクレイピングコード実行画面

サイドバーのフォルダを確認すると、CSVファイルが追加されました。

Google Colaboratoryフォルダ画面

最後にファイルをスプレッドシートにインポートして確認したところ、見出しや本文の内容がしっかり抽出できていました。

スクレイピングしたファイルの反映画面

コーディングの知識がなくてもできるので、試してみてください。

ChatGPTを用いたスクレイピングのリスク

スクレイピング自体を直接禁止する法律は2026年5月現在、日本には存在しません。ただし、以下の3つのリスクを把握したうえで使用することをおすすめします。

OpenAIの利用規約に注意する

OpenAIの利用規約では、OpenAIのサービス(ChatGPTのWeb画面やAPI等)から自動・プログラム的に出力やデータを抽出する行為は禁止されています。※1

一方で、ChatGPTを「コード生成ツール」として使い、別のWebサイトのデータ収集を行うこと自体は禁止事項に該当しません。なお、利用規約は定期的に更新されるため、OpenAI公式サイトで最新版を確認しておくと安心です。

著作権侵害

Webサイト上のテキスト・画像・データは、原則として著作権者の許諾なしに複製・再配布できません。取得したデータを自社サービスやコンテンツに転用・公開すると、著作権法に抵触する可能性があります。

対策としては、取得したデータを分析・研究目的の内部利用にとどめることです。公開や商用利用する場合は許可を得るか、著作権のかからないデータのみを対象にしてください。

また、著作権法第30条の4には、AI学習や情報解析を目的とする場合、著作権者の許諾なく利用できる規定がありますが「著作権者の利益を不当に害する場合」は適用除外となるなど条件があるため、法的判断が必要なケースでは専門家への相談を推奨します。※2

ハルシネーションのリスク

ChatGPTが生成したコードに、存在しないライブラリ名・古いAPI参照・現在のサイト構造と合わないセレクタが含まれることがあります。対策としては以下の通りです。

スクロールできます
対策内容
手元で実行して動作確認少量データで試し、結果を目視でチェック
PyPIで実在確認pypi.orgで検索し、信頼できるライブラリかを確認してからインストール
エラー通知を仕込む定期実行時はサイトリニューアルに備え、エラー通知が飛ぶようにする
エラー全文をChatGPTへエラーメッセージを貼り付け、修正版コードを生成
ハルシネーションの対策

コードが一見正しく見えても、実行するとエラーが出るか、誤ったデータを取得してしまうケースがあるため、注意しましょう。

生成AIのリスクについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

ChatGPTスクレイピング以外の代替案

ChatGPTでスクレイピングのためのコードを生成するのは手軽で汎用的ですが、用途によっては他の手段の方が安定します。定期取得・大量取得・ログインが必要なサイトなどの用途があります。

APIを活用

対象サービスが公式APIを提供している場合、APIを使うのが安全で安定した方法です。スクレイピングと違い、運営者が公式に提供しているデータへのアクセスになるため、著作権・利用規約上のリスクがほとんどありません。

定期的にデータを取得したい場合や、利用規約上の心配をゼロにしたい場合に向いています。 例えば以下のようなAPIです。

  • X API
  • YouTube Data API
  • Google Search Console API

多くのサービスはAPIキー取得が必要で、無料枠と有料枠に分かれています。利用前に確認してください。

スクレイピング専用ツールを使用する

OctoparseやApify、ParseHubなどのノーコード/ローコード系ツールを使うと、コードを書かずにGUI操作だけでスクレイピングを設定できます。スケジュール実行・クラウド上での自動取得・CSVエクスポートなどの機能も備わっています。

Pythonが使えない非エンジニアの方や、JavaScriptが多用された動的サイトを対象にする場合に有効です。各ツールは無料プランから有料プランまで展開しており、導入前に公式サイトのプラン選択画面で最新料金を確認することをおすすめします。

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)

UiPathやPower AutomateなどのRPAツールは、ブラウザ操作を自動化してデータを収集できます。スクレイピング専用ツールとの違いは、ログインが必要な社内システム(勤怠管理・社内ポータルなど)にも対応できる点です。

他の業務自動化と組み合わせて使いたい場合や、社内システムからのデータ収集が必要な場合に適しています。IT部門やシステム担当者が管理する環境での運用が想定されるため、個人利用よりも企業・チームでの導入に向いています。

データ提供会社から情報を購入するのもひとつ

データプロバイダーや統計・調査機関から、整備済みのデータセットを購入する方法もあります。自社でスクレイピングする手間がなく、著作権や利用規約のリスクをゼロにしたい場合の選択肢です。

大規模データが必要で自社スクレイピングのコストが見合わない場合、または構造化済みデータをすぐに利用したい場合に適しています。費用は対象データの規模や更新頻度によって大きく異なるため、契約前にサンプルデータや無料トライアル、仕様書などで品質を確認できるかを問い合わせると安心です。

よくある質問

ChatGPTのプラグイン「Scraper」はまだ使えますか?

2024年4月のプラグイン機能終了により、現在は使用できません。現在はChatGPTにコードを生成してもらう方法が代替手段として使われています。

ChatGPTでWebサイトをスクレイピングするのは違法ですか?

日本にスクレイピングを直接禁止する法律は現時点では存在しません。ただし、著作権法・不正アクセス禁止法・各サイトの利用規約の3点を守る必要があります。対象サイトの利用規約とrobots.txtを事前に確認してください。

ChatGPTでのスクレイピングにPythonは必須ですか?

コード生成の方法を使う場合はPythonの実行環境が必要です。ただし、Octoparseなどのノーコードツールを使う場合はPython不要でスクレイピングを実現できます。

ChatGPT Operatorでスクレイピングできますか?

Operatorは2025年8月に終了し、後継機能「ChatGPT agent」に統合されています。 ChatGPT agentはPlus・Pro・Business・Enterprise・Eduプランで利用可能です。

ChatGPTを活用して安全にスクレイピングしよう

ChatGPTは本格的なスクレイピングはできませんが、コード生成・デバッグ支援の形で活用すれば、Pythonの知識がなくてもデータ収集を実現できます。利用規約・著作権・ハルシネーションの3点を把握したうえで使えば、自社業務への活用は十分可能です。

定期取得や大量データが必要な場合は、専用ノーコードツールも選択肢に加えてみてください。まずは、スクレイピングしたいサイトの利用規約やrobots.txtを確認しましょう。

最後に

いかがだったでしょうか?

スクレイピングや生成AIの活用は業務効率化に直結する一方で、利用規約や著作権、セキュリティ対策の理解も欠かせません。自社に適したデータ収集環境の構築や、生成AIを活用した業務自動化の進め方を整理することが、継続的な成果につながります。

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