
- Gemini 3 Deep Thinkモードが、科学・研究・エンジニアリングの分野向けにメジャーアップグレード
- Gemini 3 Deep Thinkモードは、2025年国際数学オリンピックで金メダルレベルの成績を叩き出すほどの性能
- Google AI Ultra加入はアプリ版で利用できるが、API経由で利用する場合はウェイトリストへの登録が必要
2026年2月12日、Googleの生成AI「Gemini」に搭載されている「Gemini 3 Deep Thinkモード」のメジャーアップグレード版がリリースされました。
科学・研究・エンジニアリングの分野における課題を克服するために実装された本アップデートですが、実際何がすごいのかよくわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Gemini 3 Deep Thinkモードが進化したポイントや具体的な活用シーンを紹介します。
最後までお読みいただくと、Gemini 3 Deep Thinkモードがどのレベルまで到達したのか理解できるため、自身の業務や研究に本当に使えるのか判断できるようになります。
ぜひ最後までご覧ください!
\生成AIを活用して業務プロセスを自動化/
- Gemini 3 Deep Thinkモードとは
- Gemini 3 Deep Thinkモードの仕組み
- Gemini 3 Deep Thinkモードの特徴
- Gemini 3 Deep Thinkモードの安全性・制約
- Gemini 3 Deep Thinkモード利用時の制約
- Gemini 3 Deep Thinkモードの料金
- Gemini 3 Deep Thinkモードのライセンス
- Gemini 3 Deep Thinkモードの実装方法
- 【業界別】Gemini 3 Deep Thinkモードの活用シーン
- 【課題別】Gemini 3 Deep Thinkモードが解決できること
- Gemini 3 Deep Thinkモードの活用事例
- Gemini 3 Deep Thinkモードでよくある質問
- Gemini 3 Deep Thinkモードで高度な推論タスクを実行してみよう!
- 最後に
Gemini 3 Deep Thinkモードとは

Gemini 3 Deep Thinkモードは、Googleが提供するGemini 3の特殊な推論モードです。複雑な課題に対して前提整理から結論までを深く考え抜くことを目的に設計されています。
従来は、数学・プログラミングなど「正解が比較的明確な難問」で強みを発揮してきました。一方、メジャーアップグレード版は、科学・研究・エンジニアリング領域のように「ガードレールがなく、単一解がなく、データが乱雑・不完全な現代課題」を解くために登場しています。
深い科学的知識と日常のエンジニアリングの実用性を融合し、理論だけでなく実装・応用につながるアウトプットを狙っているのが特徴です。
なお、Geminiについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

Gemini 3 Deep Thinkモードの仕組み
Gemini 3 Deep Thinkモードは、明確なガードレールや単一の正解が存在せず、データが乱雑・不完全になりがちな研究課題に対応できるよう、科学者・研究者と緊密に連携して改良されています。
また、この仕組みのポイントは「深く考える」だけではありません。Deep Thinkは、数学・アルゴリズムのように論理の厳密さが求められる領域で破綻しやすい箇所を重点的にチェックし、矛盾が起きないルートを選び直すことで回答を生成します。

画像のような最難関ベンチマークで高いスコアを示しているのは、まさにこの「検証込みの推論プロセス」を強化しているためです。
さらにアップグレード版では、数学・競技プログラミングの強さに加えて、物理・化学・理論物理のような広い科学領域でも推論が通ることが示されています。
以下の画像の表が示す通り、同じ「推論」でも、抽象パズルだけでなく科学的知識や式変形、条件の読み替え、近似や例外処理まで含む問題で力を発揮する設計になっています。

結果として、論文レビュー・実験設計・物理モデルのコード化・複雑データの解釈など、「現実の研究タスク」に近い場面で、より実用的なアウトプットを出せるようになっています。
Gemini 3 Deep Thinkモードの特徴
Gemini 3 Deep Thinkモードは、メジャーアップグレードによりさまざまな進化を遂げています。
アップグレード前との比較も踏まえながら、おもな特徴を紹介していきます。
アップデートによりベンチマーク到達点が向上
| 指標 | アップデート後(2026/2/12記事) | アップデート前(旧記事) | 補足 |
|---|---|---|---|
| Humanity’s Last Exam (最難関の総合知能ベンチマーク) | 48.4% (ツールなし) | 41.0% (ツールなし) | 同条件で比較可能 |
| ARC-AGI-2 (汎用推論・一般知能の評価) | 84.6%(ARC Prize Foundation検証) | 45.1%(コード実行あり) | 評価条件が異なる点に注意 |
| Codeforces (競技プログラミングの実力指標) | Elo 3455 | 記載なし | 旧記事に数値記載なし |
| International Math Olympiad 2025 (数学の最高峰コンテスト水準) | 81.5%(金メダル級) | 記載なし | 旧記事は別文脈で「金メダル標準」に言及 |
Gemini 3 Deep Thinkモードのメジャーアップグレード版では、各種ベンチマークでの到達点が大きく引き上げられています。
特に象徴的なのがHumanity’s Last Examで、ツールなしという同条件のまま数値が伸びています。「外部ツールや補助なしでも解ける問題が増えた=モデル本体の推論力が底上げされた」と解釈しやすい変化です。
実用的なアプリケーションを推進するための設計
最先端の推論性能を、実用的なアプリケーションへ接続することが設計思想の中心にあります。研究者は複雑なデータを解釈し、エンジニアはコードを通じて物理システムをモデル化できるように設計されているのが特徴です。
その象徴的な例が、スケッチから3Dプリント可能なデータを生成するユースケースです。

Gemini 3 Deep Thinkモードは図面を解析し、複雑な形状をモデル化し、最終的に3Dプリント用ファイルを生成します。これは「問題に答えるAI」から、「設計し、形にするAI」への拡張を示すものです。つまり今回のアップデートは、推論能力の向上だけでなく、現実世界の研究・設計プロセスを前進させるための実装志向の強化にあると言えます。
アプリ提供に加えてAPIでも利用可能
Gemini 3 Deep Thinkモードのアップデート版は、これまで通りGoogle AI Ultra加入者がGeminiアプリで利用できるだけでなく、初めてGemini API経由でも提供されます。
「チャットで試す」だけではなく、研究開発のワークフローや社内ツール、検証環境などに組み込み前提で使えるようになったことが大きなポイントです。
Gemini 3 Deep Thinkモードの安全性・制約
Gemini 3 Deep Thinkモードは、単一の正解が存在しない問題や不完全なデータを扱う設計思想上、回答に仮説や推定を含む可能性があります。そのため、生成結果をそのまま採用するのではなく、根拠の確認・再計算・実測による裏取りを行うことが大切です。
セキュリティ面では、通常のGemini利用と同様に、機密情報や未公開データの取り扱いについて注意する必要があります。特に、Gemini APIの無料枠を使う場合は、機密情報や個人情報を送信しないよう公式の利用規約に記載されています。
本無料サービス(Google AI Studio や Gemini API の無料枠など)を使用する場合、 Google は使用者が本サービスに送信したコンテンツと生成された回答を使用し、 Google のプライバシー ポリシーに従って、 Google のプロダクト、サービス、機械学習技術 (Google の企業向けの機能、プロダクト、サービスを含む)の 提供、改良、開発を行います。
品質の向上とサービスの改善を目的として、使用者が行った API 入出力に対して、人間のレビュアーが確認、 注記、処理を行う場合があります。このプロセスの一環として、Google は プライバシーを保護するための措置を講じます。措置には、 Google アカウント、API キー、およびクラウド プロジェクトからのデータの切り離しが含まれます。これらは人間のレビュアーによる読み取りや注記の前に 行われます。本無料サービスには、プライベート情報、機密情報、または個人情報を送信 しないでください。
引用:Gemini API 追加利用規約
なお、Gemini APIを有料で使う場合やGoogle AI Ultra加入者だからといって、機密情報や個人情報を入力してよいわけではありません。
Gemini 3 Deep Thinkモード利用時の制約
Gemini 3 Deep Thinkモードは、1日に送信できるプロンプト数に上限が設定されているので、誰でも無制限に使えるわけではありません。
公式ヘルプでは、「コンテキストウィンドウ192,000トークンで、1日あたり最大10個のプロンプト」と案内されています。
Gemini 3 Deep Thinkモードの料金
| 対象プラン | 料金 |
|---|---|
| Google AI Ultra | 月額36,400円(3ヶ月目まで18,000円) |
| Gemini API | 従量課金(早期アクセス版のため料金は不明) |
Gemini 3 Deep Thinkモードは、Google AI Ultraに加入するか、APIの早期アクセス版の対象ユーザーに選ばれることで利用できます。Google AI Ultraは、Google AIプランの中で最上位のプランに位置するため、月額利用料は高めです。
API向けに提供されている早期アクセス版は、料金に関する情報が未公開のため、正式にリリースされ次第追記します。
Gemini 3 Deep Thinkモードのライセンス
| 利用用途 | 可否 |
|---|---|
| 商用利用 | ![]() |
| 改変 | ![]() |
| 配布 | ![]() |
| 特許利用 | ![]() |
| 私的利用 | ![]() |
Gemini 3 Deep Thinkモードのライセンスは、Gemini 3と同様、私的利用と商用利用のみが許可されています。
Gemini 3自体はGoogle DeepMindが開発するプロプライエタリ(クローズドソース)モデルで、学習済みパラメータやソースコードは公開されず、オープンソースライセンスも適用されません。
そのため重みデータの入手・改変・再配布はできず、Google提供のサービスやAPI経由で利用する形になります。
Gemini 3 Deep Thinkモードの実装方法
Gemini 3 Deep Thinkモードは、Google AI Ultraに加入することで使えるようになります。まず、Geminiの右上からプランのアップグレードを実施しましょう。

プランの選択画面では、一番右にある「Google AI Ultra」を選んでください。

プランのアップグレード後は、プロンプト入力欄左下のプルダウンから、「Deep Think」を選択できるようになります。

API経由でGemini 3 Deep Thinkモードを利用したい方は、早期アクセス版の申し込みページより利用の申請をしてください。
【業界別】Gemini 3 Deep Thinkモードの活用シーン
Gemini 3 Deep Thinkモードは、単なる文章生成よりも正解が一つに決まらない分野や不完全かつ複雑なデータを扱う分野で力を発揮しやすい推論モードです。
ここでは、特に相性が良い3業界を例に、それぞれの活用シーンを紹介します。
大学・研究機関
大学や研究機関では、単一の正解が存在しない理論検証や仮説構築が日常的に行われます。Gemini 3 Deep Thinkモードを使えば、複雑な数式や理論構造の整合性確認、論文の論理チェック、実験計画の整理などの効率化が進むと予想できます。
特に、既存データが少ない最先端分野では、仮説の抜け漏れや前提の矛盾を洗い出す作業が欠かせません。Gemini 3 Deep Thinkモードは研究者の思考を代替するのではなく、検証パートナーとして推論を補強する用途が現実的です。
なお、教育業界における生成AIの活用については下記の記事を参考にしてください。

製造業界
公式ブログの「スケッチから3Dプリント用データを生成するユースケース」を応用すれば、製造業界における試作工程の効率化が実現すると考えられます。
従来、アイデアスケッチから試作品完成までには、設計担当者によるCADモデリング、形状調整、データ変換といった複数工程が必要でした。
Deep Thinkが図面を解析し、複雑な形状をモデル化し、3Dプリント用データを生成できるのであれば、初期モデリング工程の短縮が期待されます。
なお、生成AIを活用した製造業界の業務効率化については下記の記事をご覧ください。
IT業界
IT業界では、要件定義の曖昧さや仕様の複雑化が、そのまま手戻りや品質低下につながりやすい傾向があります。
そこでGemini 3 Deep Thinkモードは、まず仕様書の論理整合性を確認し、矛盾や抜け漏れ、例外条件を整理するといった用途で活用が考えられます。
仕様の前提が揃うほど、実装やテストの方向性が早期に固まり、プロジェクト全体のリスク低減につながるためです。
ITインフラにおける生成AIの活用については下記の記事をご覧ください。

【課題別】Gemini 3 Deep Thinkモードが解決できること
Gemini 3 Deep Thinkモードは、明確な正解やガイドラインが存在しない難題に向き合うために設計された推論モードです。ここでは、公式で紹介されている早期テスターの事例を踏まえながら、解決が期待できる課題の代表例を紹介します。
人間の査読で見逃される論理的な欠陥を特定
高度な数学や理論物理の分野では、論文が専門家の査読を経てもなお、微妙な論理の飛躍や前提の抜けが残ることがあります。
推論力を高めたGemini 3 Deep Thinkモードなら、複雑な数式展開や理論のつながりを追って、整合性を精査する役割を果たすことでこれらの課題を解決できると考えられます。
公式ブログでは研究論文のレビューに活用した事例が紹介されていますが、論文レビューに限らず、アルゴリズム設計書やセキュリティ設計書など、論理的一貫性が重要な文書の検証にも応用可能です。
学習データがほとんどない分野での仮説検証
最先端研究の多くは、既存の学習データが乏しく、過去事例のパターン当てはめが通用しない状況が珍しくありません。この場合、データ量で押し切るのではなく、限られた情報から前提を明確にし、矛盾しない仮説を組み立てて検証計画に落とす力が重要になります。
Gemini 3 Deep Thinkモードは、この「データ不足」そのものを埋めるというより、データが少ない前提で推論を成立させるために仮説の前提条件を洗い出し、論理的に成立する形へ整理する支援が想定されます。
公式ブログで紹介されているラトガース大学の数学者リサ・カーボン氏の事例が示す通り、学習データが乏しい状況でも、データ量に依存せず推論の厳密さで前進するタイプの課題に適している点がポイントです。
複雑な物理プロセスの最適化
半導体や材料開発では、温度・時間・濃度など多くの変数が相互に影響し、経験則だけで条件を詰めると試行回数が増えがちです。
Gemini 3 Deep Thinkモードは、目標値と制約を起点に変数間の関係や調整方針を整理し、次に何を変え何を固定すべきかを明確化する用途が想定されます。
その結果、試作・実験のサイクルを短縮し、最適化の検討を前に進めやすくなります。
なお、Geminiの活用事例が知りたい方は、以下の記事も合わせてご確認ください。

Gemini 3 Deep Thinkモードの活用事例
ここからは、Gemini 3 Deep Thinkモードの活用事例を紹介します。現時点では業務活用というより、デモとして試している投稿が中心です。
宇宙船操縦パネルの3Dインターフェースを作成
こちらの投稿者は、Gemini 3 Deep Thinkモードを使って、宇宙船操縦パネルをモチーフとした立体的なUI案を作成しています。
一般的なLLMでもUIのアイデア出しはできますが、どうしても文章ベースの提案や平面的な画面案に寄りがちです。
ところがこの投稿では、投稿者が毎回同じ「宇宙船の操縦パネル」プロンプトを各モデルで試す中で、Deep Thinkは標準のGemini 2.5 Proより手応えがあり、初めて3Dのインターフェースを返してきたとコメントしています。
ペリカンが自転車に乗るSVGを作成
テキストで指示するだけでペリカンが自転車に乗るSVGのような、ちょっと凝ったベクター画像を生成できます。
一般的なLLMでもSVGコードを出すことはできますが、キャラクター性のある絵柄や、破綻しにくい構図までまとめて作るのは意外と難しいポイントです。
ところがこの投稿では、Gemini 3 Deep Thinkモードの出力に「本当に感心した」とコメントされており、表現力と完成度の高さがうかがえます。
アイコンや挿絵のたたき台、LP・資料用の軽量イラスト作成など、デザイン制作の初動をスムーズにする用途での活躍が期待できます。
リアルタイム3D WiFiレーダーの生成
こちらの投稿者は、周囲のWiFiネットワークをリアルタイムで3D可視化するレーダーのような仕組みをGemini 3 Deep Thinkモードで構築しています。
この投稿では、ネットワークをMatrix風の空間に発光ノードとしてマッピングする3D表現をワンショットで生成。さらに、RSSI(受信信号強度)だけでは物理的な距離関係を推定できない点を踏まえ、Pearson相関を使ってAP同士の近さを推測するロジックまで組み込んでいます。
単なるビジュアル生成にとどまらず、データの解釈手法まで含めた実装例として、ネットワーク可視化やセキュリティ分析ツールの試作などに応用が考えられる事例です。
Gemini 3 Deep Thinkモードでよくある質問
Gemini 3 Deep Thinkモードで高度な推論タスクを実行してみよう!
Gemini 3 Deep Thinkモードは、Gemini 3の中でも科学・研究・エンジニアリング領域の難題に向けて設計された特殊な推論モードです。
特に「難しくて曖昧で、情報が揃っていないのに前に進める必要がある」場面ほど、Gemini 3 Deep Thinkモードの真価が発揮されます。
なお、Gemini 3 Deep ThinkモードをGeminiアプリで利用するにはGoogle AI Ultraへの加入が必要です。精度と厳密さが求められるタスクをこなす必要がある方は、この機会に加入を検討してみてください。
最後に
いかがだったでしょうか?
Gemini 3 Deep Thinkモードは、研究・開発・エンジニアリング領域を中心とした難題を解決するための推論モードで、要件整理や検証設計の効率化が期待できます。とはいえ、Deep Thinkの効果を最大化するには、運用設計まで含めた検討が必要になるため、生成AIの実装実績を持つパートナー企業と一緒に進めるのも1つの手です。
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